村上トマト農園さんの紹介
村上トマト農園さんは、香川県三豊市のトマト農家さんです。
大規模トマト農家さんでの修行を経て、数年前に独立、露地とハウスでトマト(ミニトマト・シシリアンルージュ)を栽培されています。
新しい取り組みにも積極的な農家さんで、今回農ログと一緒に販路拡大にチャレンジしました。
露地栽培、あまり知られていない品種のトマトをどう販売していくか
村上トマト農園さんの悩みは、2つ
- 露地栽培のミニトマトをこだわりに見合った値段で販売したい
- 加熱調理用トマト、シシリアンルージュの安定販路が欲しい
露地栽培のミニトマトをこだわりに見合った値段で販売したい
子供のころおじいさんの畑で食べた、美味しいトマトを作りたい!
そんな思いを持っている村上トマト農園さんは、ハウスだけでなく、露地でもミニトマトを育てています。
太陽をたっぷり浴びた露地のミニトマトを、樹上完熟で収穫しているので、濃厚でしっかりした甘みのとっても美味しいミニトマトです。
ですが、一般流通では通常のミニトマトと同じように扱われて価格も上がらない為、近所の直売所が主な販路でした。
加熱調理用トマト、シシリアンルージュの安定販路が欲しい
村上トマト農園さんはその味に惚れ込み、シシリアンルージュという加熱調理用トマトを栽培されています。
加熱調理するととっても美味しいトマトなのですが、あまり知られていない品種なので、良い販売ルートがなく、こちらも近所の直売所が主な販路でした。
将来を見越して、量がはける安定的な販路が必要
こだわりのある村上トマト農園さんのトマトは、直売所での評判が良く、順調に売れていましたが、やはり直売所だけでは量的に限界があるのも事実。
農園として、将来的に安定した経営基盤を築くために、直売所以外にも安定的な価格で量がはける販路が必要とのことで、今回農ログと一緒に販路拡大に取り組みました。
取り組み内容
露地トマトをアピールできるブランド名を作成
村上トマト農園さんのミニトマト、シシリアンルージュは、どちらも露地栽培のため、濃厚で甘いのが特徴。
これら露地栽培の良さをアピールする為、通常のトマトとは違った名前が必要だと判断し、オリジナルのブランド名
「太陽のミニトマト」
「太陽のシシリアンルージュ」
を作成しました。
商品ラベルやポップなどもブランド名の下で統一させました。
商品名をアピールし、高級感のあるパッケージングを設定
シシリアンルージュ、ミニトマト共にしっかりした特徴があるので、高付加価値商品として売り込むことにしました。
それはつまり、スーパーさんの売り場で、他のトマトと同等か、それ以上の価格での販売を狙うということです。
そんな高い価格でもお客様に手にとってもらう為には、味ももちろんですがパッケージングも大切です。
パッケージコスト・配送効率・デザイン、、、打ち合わせを繰り返し最終的には以下のような高級感のあるパッケージを設定しました。
スーパーでの売り場用に調理レシピを作成
通常のトマトは生食がメインですが、今回の販売商品であるシシリアンルージュは加熱調理用トマトです。
どう料理すれば良いのか、イメージが湧かない事には買ってもらえません。
そこで料理方法をお客様に知ってもらう為、調理レシピのチラシを作成。売り場に展示し、お客様に自由に持ち帰ってもらうようにしました。
ポップや動画を作成しスーパーさんへ営業
「太陽のミニトマト」「太陽のシシリアンルージュ」をアピールする為に、ポップや動画を作成し、スーパーさんに営業を行いました。
店舗での試食イベントを開催
生食がメインのトマトで、加熱調理用トマトであるシシリアンルージュを知ってもらうには、やっぱり店頭で実際に食べてもらうのが1番!
そう考えて、販売先スーパーさんと打合せを行い、店頭での試食イベントを実施させていただきました。
取り組みの結果
このような取り組みの結果、無事複数のスーパーさんでの販売が決定しました。
スーパーさんでの売上も上々で、1シーズンだけでなく、来シーズン以降も見据えた安定的な取引を作ることができました。
これまでは直売所がメインの販路でしたが、今回スーパーさんへの販路ができたことで、安定した価格で、より大量に販売ができるようになりました。
安定的な売り先が確保できたことで、村上トマト農園さんも安心して作付けの拡大検討に入れるようになり、安定経営の足がかりとなりました。
村上トマト農園さんが農ログと販路拡大に取り組んだ感想
最初は上手く販路が見つかるか不安でしたが、ちゃんと良い販路を見つけてくれて、良かったです。
嬉しいことなんですが、思っていたよりもたくさんの受注をいただき、量の面で全ての受注に答え切れなかったのが、反省点です。
来年は作付けの拡大、作業効率の改善などで対応し、供給量を増やしていきたいです!
これからもよろしくおねがいします!
村上トマト農園さん、ありがとうございました!こちらこそ、これからもよろしくお願いします!
今回の取り組みを振り返って
村上トマト農園さんが作られていたのは、露地栽培のミニトマトとシシリアンルージュ。
特にシシリアンルージュは一般のミニトマトに比べて知名度も低いトマトでした。
あまり知られていない農産物をどう販売していくかが課題でした。
しかし、スーパーさんとの打合せでは、アピールポイントを明確にして話をすすめていくと、思った以上に興味を持って話を聞いてくれました。
取っ掛かりこそ苦労するものの、「あまり知られていない農産物にこそ大きな可能性がある」という事を痛感しました。
非常に勉強になる販路拡大の取り組みでした。
村上トマト農園さん、そして取引先スーパーの皆さん、ありがとうございました。