野菜や果物をネット販売で出荷するときに、運送会社さんに払う「送料」。
意外と無視できないコストです。少しでも安くしたいですよね。
今回の記事では、安くて、お客様への印象が良い運送会社さんを選ぶ方法をお教えします。
「送料」は、実は運送会社さんによって、けっこう違います。
運送会社さんを適正に選ぶだけで、安くできるのです。
また、お客様に直接野菜や果物を手渡ししてくれるのも、運送会社さんです。
お客様への対応という点も考えて選ぶ必要があります。
農産物のネット販売の場合は、「ヤマト運輸」「日本郵便」「佐川急便」の大手3社がお勧めですが、まずこれら大手3社の送料と、特徴を説明します。
その次に、肝心の送料を安くする方法をお教えします。
ぜひ参考にして下さい。
1.運送会社の選び方
1-1.運送会社選びのポイント<送料>
冒頭でも説明しましたが、ネットショップにとって、「送料」は大きなコストです。
ある程度以上の売上になると、送料だけでもけっこうな金額になってきます。
少しでも送料の安い運送会社にするべきです。
また、送料は、配送地域、荷物の大きさ、重量によっても変わります。
ですから、一律にどの運送会社が安いとは言えません。
農家さんが販売している商品、地域によって、安い運送会社は違うのです。
この後で、各社の料金表ページを紹介します。
各社の料金を料金表で比較して、あなたにとって安い運送会社を選びましょう。
1-2.運送会社選びのポイント<お客様対応>
運送会社は
- お客様に直接野菜や果物を手渡しするので、お客様の印象を左右する。
- 聞いたことがない運送会社だと、お客様は注文後にちゃんと届くのか不安になる。
といった、お客様への印象にも影響します。
お客様への対応・印象が良い運送会社を選ぶ必要があります。
1-3.おすすめの運送会社
上記のような選び方のポイントを参考にすると、運送会社は、大手3社である
- ヤマト運輸
- 日本郵便(郵便局)
- 佐川急便
のいずれかにすべきでしょう。
お客様への対応、信頼性などを考えると、やはりこの3社になります。
それでは、これら3社について、送料、評判を詳細に説明していきます。
2.ヤマト運輸の送料
ヤマト運輸での配送は「宅急便」というサービス名です。
こちらの運賃一覧表サービスより、正確な送料を確認できます。
参考までに、九州から配送する場合の料金をのせておきます(2016年10月時点)
ここで、料金表の一番左の列にある「サイズ」が荷物の大きさです。
サイズの測り方は
上の図で A+B+C=サイズ です。(A,B,Cの単位はcmです。)
それでは、例として、
このような大きさのダンボールを九州から大阪まで送るといくらになるでしょう?
まず、サイズは 20+35+15=70 となります。
このサイズと、配送先の大阪から料金表を見ると、下図のように1080円となります。(サイズは切り上げですので、70の場合、下図の80を見ることになります。)
サイズの計算方法、料金表の見方は、各社共通です。このように各社の料金を確認し、比較してみて下さい。
ヤマト運輸の場合、重量によってもサイズが変わります。(下図参照)
ですので、小さくても重い野菜・農産物を送る場合は、思ったより値段が高くなることがあるので、注意してください。
割引について
近所の取扱店に自分で持っていった場合は100円の割引があります。取り扱い店は検索ページにて確認できます。
発送する商品が1~2個だと、持ち込み割引は数百円であり、作業効率を考えると、割に合わないと思います。
商品が大量にある場合に、持ち込み割引を利用するといいでしょう。(他社も同様)
クロネコメンバー割という、電子マネーを使った割引では10~15%の割引があります。
手間もかからず、お徳ですが、有効期限がある、余っても払い戻しができない、等のリスクもあるので、よく確認し、納得してから使用することをお勧めします。
3.日本郵便(郵便局)の送料
日本郵便での配送は「ゆうパック」というサービス名です。
こちらの運賃一覧表サービスより、正確な送料を確認できます。
参考までに、九州から配送する場合の料金をのせておきます(2016年10月時点)
ゆうパックの特徴として、重量30kgまでなら、重量で値段が変わらないという点があります。小さいサイズで、重量のある野菜・果物を送る場合は、ゆうパックが最安になることが多いです。
割引について
近所の郵便局に自分で持っていった場合は100円の割引があります。郵便局は検索ページにて確認できます。
4.佐川急便の送料
佐川急便での配送は「飛脚宅配便」というサービス名です。
こちらの運賃一覧表サービスより、正確な送料を確認できます。
参考までに、南九州(熊本・宮崎・鹿児島)から配送する場合の料金をのせておきます(2016年10月時点)
佐川急便の場合、ヤマト運輸と同様、重量によっても値段が変わります。
小さくても重い野菜・農産物を送る場合は、注意してください。
割引について
近所の取扱店に自分で持っていった場合は120円の割引があります。取扱店は検索ページにて確認できます。
5.各社の顧客対応・評判
ヤマト運輸さん、日本郵便さんについては、荷物の扱いや、お客様への対応などはしっかりしています。
安心してお願いできます。
佐川急便さんの場合は、上記2社に比べると、荷物の扱いが粗かったり、配達日時を守ってくれない、という事がたまにあります。
特に野菜や果物などの農産物の場合、大事に扱ってほしいものもあると思います。そのような場合は、ヤマト運輸さんか日本郵便さんにする事をおすすめします。
もちろん、佐川急便さんにも親切で丁寧なドライバーさんはたくさんいますし、全くダメという事ではありません。
佐川急便さんを使っているネットショップもいっぱいあります。
送料などをトータルで考えた上で、佐川急便さんを選ぶというのも、有りな選択です。
6.更に送料を安くする方法
運送会社さんのホームページなどには書かれていませんが、更に送料を安くする方法があります。
その方法とは
運送会社さんと直接交渉して、契約する
ことです。
直接交渉と聞くと、難しそうですが、荷物を取りに来てくれるドライバーさんか、近所の営業所に連絡して
「御社の運送便を使わせてもらってます。今後もお願いしたいのですが、運賃の交渉、契約をさせて下さい。」
とお願いするだけです。
荷物のサイズや、おおよその一カ月の発送数を伝えれば、割り引いた金額を出してくれます。
もちろんこの為には、ある程度以上、一カ月の発送数が必要です。
ですが、意外と少ない個数でも、交渉に乗ってくれます。
月20~30個を超えるようであれば、交渉で安くなる可能性があると思います。
発送数が何個以上で、値段がいくらになるのかは、各運送業者や営業所によっても違うため、一概には言えません。
配送数が月20個以上の農家さんは、一度運送会社さんに話をしてみることをお勧めします。
7.運送会社は普段は1社に絞るべき
運送会社を選んだ後は、基本的に1社に絞ってお願いするべきです。
頻繁に運送会社さんを変えたり、配送先によって、運送会社さんを変えたりしていると、間違いの元ですし、何かあった時の対応も混乱してしまいます。
価格交渉の際は、各社に見積をお願いして、比較するべきですが、1社に決めた後は、長期的に付き合っていく事をおすすめします。(もちろん、大きく発送数が変わった時などは、都度見積もり、比較すべきです。)
8.まとめ
運送会社各社の料金と、評判は以上です。
各社の特徴を踏まえ、運送会社の選び方をざっくりまとめると
ネットショップ開業初期
- サイズの割に重いもの
→日本郵便 - それ以外
→ヤマト運輸、もしくは日本郵便
ネットショップ開業後、配送数が月30個を超えた時
- 各社に価格交渉を行い、交渉結果を踏まえて決定する
このようになるでしょう。
繰り返しになりますが、ネットショップにとって、運送会社さんに払う送料は、大きなコストです。
また、お客様への印象にも関わります。
送料と、お客様対応のバランスを考え、最も利益につながる運送会社を選びましょう。
今回の記事に表示している各社の値段は、2016年10月時点の値段です。値段が変更されることもある為、必ず各社のホームページで料金を確認して下さい。