農産物のネット販売に興味はあるけど、「手間がかかりそう」「なんとなく難しそう」、このように考えて敬遠している農家さん、多いと思います。
農ログによせられる問い合わせも、ネット販売への様々な不安を感じている農家さんが多いです。
しかし、実際の所、農産物のネット販売は手間もかからず、簡単に行うことができます。
「思っていたより簡単だった!」「意外とあっさり売れるんだね。」農ログがお手伝いした農家さんからも言われます。
今回はネット販売を始める前に、農家さんが不安・疑問に感じるだろうことについて、まとめて解説します。
農産物のネット販売を難しそう、面倒と思っている農家さんはぜひ読んでみてください。
案外ネット販売は簡単なんだなと感じると思います。
もちろん、おおきな売上・利益をあげるためには、ノウハウ、努力が必要です。
ですがネット販売そのものは簡単です。今回はそのような利益をあげるテクニックなどは横において、ネット販売初心者の農家さんにむけて、いろいろな不安、疑問点を解説します。
1.パソコンが苦手だけど大丈夫?
パソコンやインターネットが苦手という農家さんは多いです。
ご年配の農家さんは、特に心配されている方が多いのではないでしょうか。
確かにネット販売ではパソコンを使いますが、苦手であっても全く問題ありません。
既にネット販売を始めている農家さんにも、パソコンやインターネットがよく分からないという農家さんはたくさんいらっしゃいます。
また、実際に農ログの経験でも、パソコンが苦手な農家さんであっても問題なくネット販売できるようになっています。
なぜパソコンが苦手でも大丈夫かというと、パソコンでやることは、注文のチェックやブログの更新など、同じことの繰り返しだからです。
ですから一度やり方を覚えてしまえば、誰でも簡単にできるようになります。
トラクターの運転などは、やり方を覚えても、実際に上手く運転するためには経験が必要です。
ですがパソコンの場合は、どのボタンを押せばいいのかを覚えるだけでいいので、すぐにできるようになります。
トラクターの運転をマスターするよりも圧倒的に簡単なのです。
普段、インターネットでニュースを見たりする事ができていれば、パソコンやインターネットの知識については心配する必要はありません。
2.ネットショップの作成はどうするの?
ネット販売をするためには、まずネットショップが必要です。
ネットショップの作り方はいくつかあるので、農家さんがよく分からないと感じている所だと思います。
色んな作り方がありますが、簡単にまとめると
- 自分で作る
- ホームページ制作会社にお願いする
のどちらかになります。
自分で作る場合は、色々な知識が必要になってきます。勉強する事も必要ですし、簡単ではありません。
ホームページ制作会社にお願いすれば、全てを制作会社さんが作ってくれるので、簡単にネットショップを持つことができます。
しっかりした制作会社であれば、農家さんへのインタビューや写真撮影なども行ってくれるので、ちゃんとした「売れるネットショップ」を作ってくれます。
良いホームページ制作会社を見つけて、依頼すればネットショップの作成はOKです。
3.販売に届出などは必要?
野菜や果物など、農産物をネット販売するのに、届出や許可は必要ありません。
自由に販売して大丈夫です。
ジャムやジュースなどの加工品の場合は、届出や許可が必要なので、気をつける必要があります。
詳しくは「ジャムを売るのに許可は必要?農産物加工品のネット販売に必要な許可」に書いてあるので読んでみてください。
4.売れたときに手間がかかりそう
ネット販売では、商品が売れたときに、自分で野菜、果物を発送しないといけません。
お客様への連絡も必要です。
その為、「売れたあとに手間がかかるんじゃないか」と思っている農家さんが多いです。
実際に商品が売れた後にやるべきことは2つです。
- お客様にメールでお礼や発送完了の連絡をする
- 商品をダンボールにつめて発送する
確かに手間がかかりそうに感じますが、実はこれらもそんなにたいへんではありません。
お客様にメールでお礼や発送完了の連絡をする
商品がネットショップで売れると、お客様にお礼や発送完了のメールをする必要があります。
こまごまとしていて、手間がかかりそうですよね。
確かに毎回自分でメールを作っていれば、とても手間がかかります。
しかし、ホームページ制作会社がちゃんとしたネットショップを作っていれば、お礼や発送完了のメールは、ほぼ自動で送るようにできます。
例えば発送完了のメールであれば、農家さんが商品を発送したあと、パソコンの画面で「発送完了メール送信」ボタンを押すだけでメールが送られます。毎回自分でメールを作る必要はありません。
農ログが作成したネットショップのメール送信画面
慣れれば、ほぼ手間を取らずにできるようになります。
商品をダンボールにつめて発送する
商品をダンボールにつめるのは、ネット販売以外でも行う作業なので問題ないですよね。
実際の発送は、ヤマトなどの運送会社に連絡すれば、商品を引き取りに来てくれます。
ですから、農家さんは運送会社に連絡するだけでよく、全く手間はかかりません。
直売所などに自分で持っていくことを考えれば、むしろネット販売の方が手間が少ないです。
ここで手間に感じるところは、送り先の住所、名前を書いた「送り状」をダンボールに貼り付けることだと思います。
ヤマト運輸の送り状
「注文が少ないうちは手書きで対応できても、多くなったらたいへん」そんな心配をしているのではないでしょうか?
送り状は、手書きしなくても、自宅のプリンターで印刷できます。
これもホームページ制作会社がちゃんとしたネットショップを作っていればですが、パソコンに入っているデータから、簡単に送り状を作って印刷することができます。
自分で住所や名前を入力する必要はありません。
多くの注文が入っても、少しのパソコン操作だけで送り状を作ることができます。
5.意外とクレームは少ない
自分でお客様に野菜、果物を直接販売するとなると、クレームが心配ですよね。
残念ですが、クレームがくる可能性はあります。
ただし、農産物のネット販売では、クレームになる確率は低いです。
農ログの経験上もそうですし、大手企業が実施した、直販農家さんへのアンケート結果でも「ほとんどない」が多いです。
「農業法人の直販事業に関するアンケート調査結果」
野村アグリプランニング&アドバイザリー株式会社
43ページにクレームの詳細を書いています。年に2億円以上売り上げる農家さんでも、クレームは「年に数回」「ほとんどない」が多いです。
これは農ログの考えですが、農産物をインターネット通販で購入するお客様というのは、農産物や農家さんに対して、その価値を正しく認めてくれているお客様が多いと思います。
そしてそのようなお客様には、無茶なクレームをつけるような人は少ないのだと思います。
農家さんがちゃんとした品質の野菜、果物を届けている限り、クレームを恐れる必要はないといえます。
6.ブログなどのホームページ更新がたいへんそう
農家さんのネットショップでしっかり利益をあげるには、定期的にブログなどを更新することが大切です。
「でも更新するのが難しそうだし、頻繁に更新するのはたいへんそう。」
確かに、毎日ブログを更新するとなると大変だと思います。
でもあまりブログを更新してないネットショップで、売り上げをあげている農家さんもたくさんいます。
必ずしも毎日ブログを更新する必要はないのです。
1~2週間に1度であっても、作物の生育状態や農作業の風景を更新していれば、それを見て興味を感じてくれるお客様はいます。
ブログは更新し続けることが大切です。
農家さんの負担にならない範囲で、楽しみながら更新できるようにして、長く続けるのが1番だと思います。
まとめ
今回は、農家さんがネット販売を始める前に、不安、難しそうと思う部分について解説しました。
意外と簡単にできそうな気がしませんか?
実際、ネット販売は誰でも行うことができますし、売れた後の作業もそんなに手間はかかりません。
小規模経営の農家さんでも、十分にやっていく事ができます。
もちろん、おおきく売上・利益をあげていくためには色々な工夫、ノウハウが必要です。
ですが、ネット販売自体は難しいものではありません。
ネット販売に興味はあるけど、難しそうと悩んでいる農家さんは、まずは、小さな売上を目標にして、自分のペースでやってみるのも良いかもしれません。