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農業経営

地域活性化のヒントに!農業で町おこしに成功した事例をまとめて紹介

少子高齢化が叫ばれていますが、あなたの住む地域はどうですか?

今回は、一旦農産物のネット販売から離れて、少し広い視野で、農業を通した地域づくり、町おこしについて考えてみたいと思います

総務省によると、2015年に行った国勢調査で、日本の総人口が初めて減少となったそうです。

田舎のほうでは過疎化がますます進んで、周りは高齢者ばっかりで活気がない、といった状況になってはいないでしょうか。
しかし、そんな状況の中でも、農業を中心とした取り組みで地域の活性化に成功した事例があります

農業は単に食物を作るだけでなく、その地域を活性化、守っていく役割もあると思います

今回の記事は農業による町おこし・村おこしの代表的な成功例を、3つまとめて紹介したいと思います。

【成功例1】お年寄りたちが「葉っぱ」を売って年商2億6000万円!-徳島県上勝町-

もみじの写真

上勝町は、徳島市内から車で一時間ほど走ったところにある、四方を山に囲まれた集落です。

かつては林業と温州みかんの栽培をしていましたが、木材の輸入自由化やみかんの価格競争で、林業、みかん共に苦しい状況になっていました。
さらに1981年に異常寒波がおそい、みかんの木が被害をうけ売上げが半減。町は壊滅的な状況に。

この危機を乗り越えるため、様々な方法を模索し、1986年に「葉っぱビジネス」がスタートしたのです。

料理の飾りに使う「葉っぱ」を売る

つまもので飾り付けられた料理

よく日本料理のお皿に、きれいな花や葉っぱが添えられていますね。

「つまもの」と言ったり、「あしらい」と言ったりするのですが、この「つまもの」に使う葉っぱを、全国に売ろうとしたのが事業の始まりです

形のいい笹や紅葉したモミジをパックに入れて売れば、料理人さんも自分で採りにいかなくていいから便利です。

そしてもう一つ、葉っぱは軽くて採集に力がいらないので、女性やお年寄りでも作業がラクにできます
実際に、葉っぱビジネスをしている農家さんの約5割が60歳以上で、しかも大半が女性だそう。

過疎と高齢化がすすむ集落にとって、「葉っぱ」はぴったりの農産品だったわけです!

葉っぱビジネスのしくみ

気になるビジネスのしくみですが、葉っぱビジネスは、「いろどり」という会社が中心になって行っています。

商品である葉っぱを、

農家さん → 農協 → 全国の卸売市場 → 仲買人さん・料理屋さん

という流れで出荷するのですが、これを取りまとめているのが「いろどり」です

まず卸売市場から入った注文が、農協を通して「いろどり」に届きます。
そして集めた注文を農家さんに伝え、その注文に応じて農家さんがそれぞれ山で葉っぱを採り、パックにつめて農協に出荷するしくみです。

世界から注目、ITをつかった出荷システム

タブレットを操作するお年寄り

葉っぱビジネスがここまで注目を集めるようになったのは、「いろどり」が「上勝情報ネットワーク」というIT技術を利用して、葉っぱの出荷をとても効率よく行っているからです。

卸売市場から入ってくる注文は毎日バラバラ。
もし、どの農家さんも同じ葉っぱを採ってきてしまうと、その葉っぱは供給過多で値段が下がるし、逆に誰も採ってこない葉っぱがあっても困ります。

そこで、注文情報を「上勝情報ネットワーク」を通じて自宅のパソコンで見れるようにし、注文を割り振れるようにしたのです。

それだけでなく、タブレット端末を導入することで、農作業しながらでも注文・出荷状況をリアルタイムで見れるように改善

なんと80歳近いおばあちゃんがタブレット端末を操作しながら、葉っぱを採っているのです

ほんとに驚きですね!

ネットショップもそうですが、ITは実際の運用が大切です。
上勝町では、80歳のおばあちゃんまでちゃんと運用ができており、ITシステム導入の成功例でもありますね。

葉っぱビジネスで町は生まれかわった

葉っぱビジネスは注目を集め、毎年多くの人が視察や見学に訪れるようになりました。ときには海外からの視察もあるほど。
インターンシップを積極的に行い、活動を通じて町に移住する若者もいるそうです。

それに、高齢者や女性達に仕事と役割りができたので、町の雰囲気が明るくなりました

お年寄りたちは葉っぱビジネスがやりがいになり、老人ホームの利用数が減少。
一人当たりの老人医療費も徳島市の中で最も低くなったとのことです

本当にすばらしい町おこしの成功例ですね。

【成功例2】たった1000人の村で、ゆず加工品の売上が33億円超え!-高知県馬路村-

木に実っている柚子

馬路村(うまじむら)は高知県の山間地にある、住民が約1000人ほどの小さな村です。
JRも国道もなく、昔は宅配便も来ないような場所でした。

総面積の96%を山林が占め、林業を主な産業としていたのですが、輸入材木におされてどんどん衰退。
過疎と高齢化がすすむ一方でした。

しかしこの馬路村、なんと今では、ゆずの加工品販売で売上げ33億円、年間観光客が6万人も訪れるまでに成長したのです!

ゆずの加工品販売の仕事には、70人以上が勤務しており、村の安定した雇用に貢献しています。ゆずの生産農家さんも含めればもっと多いですね。

それでは馬路村の成功までのストーリーを紹介しましょう。

木材からゆずの栽培へ、そして加工品を全国に販売

柚子の写真

林業が低迷していくなか、1965年頃に傾斜地でも栽培できるゆずを本格的に作り始めます。

ところが、ゆずの生産量は増えていっても、販売はなかなか増えませんでした
他産地にくらべ、馬路村のゆずは形があまりよくなかったのです。

そこで、1975年頃からゆずを加工品にして販売することに。

初めは、ゆずの佃煮を売ろうとしたが、まったく売れませんでした。

あきらめず、次に売り始めたのは、「ゆずのしぼり汁」。

しかし、これも思うように売れません。
当時、県外ではゆずを食卓で使う習慣が定着していなかったのです。

赤字が続くなか、全国のイベント会場などをめぐり、「ゆずのしぼり汁」を広める営業活動を続けます。

こうした努力により、ジワジワと口コミなどで評判があがり、少しずつ売上げが伸びていきました。

その後も試行錯誤を続け、1988年に、大ヒット商品の「ぽん酢しょうゆ・ゆずの村」や、「ゆずジュース・ごっくん馬路村」を開発。「ゆずの村」はなんと日本の101村展”で最優秀賞を受賞しました。

ゆずジュース 「ごっくん馬路村」

ゆずジュース 「ごっくん馬路村」

この年に売上も1億円を超えたそうです。

その後も売上げは順調に増え、2000年にはインターネット販売をスタート。そして2005年ついに年商30億円を突破!

ゆずの栽培を始めてから40年間、こつこつと頑張ったからこそ、ここまで成功したのですね。

馬路村を「丸ごと」売り込むブランド戦略

夕暮れの田舎のキレイな風景のイラスト

馬路村が成功できた理由を考えると、そのブランド戦略が挙げられます。

というのも、馬路村はゆずの加工品をただ販売しただけではないのです。

「都会にはない空気を届ける」というコンセプトのもと、村自体のブランド化に取り組んたのです。

自然のなかで遊ぶ子供たちや元気なお年寄りを載せたパンフレットをつくったり、通販の請求書にDMを同封するなどして、観光のアピールにも力を入れました。

その成果が結ばれ、今では年間6万人の観光客が馬路村を訪れています。村の人口が約1000人ですから、ものすごく地域の活性化になっていますね!

ゆずという特産品とあわせて村自体をブランド化する活動が、見事に成功につながった例といえます。

【成功例3】田舎の農業体験型テーマパークに年間50万人も訪れる!-伊賀の里 モクモク手づくりファーム-

ブタの写真

民間の会社が運営するテーマパークが人気をあつめ、地域の活性化につながっている例もあります。

三重県にある「伊賀の里 モクモク手づくりファーム」です。

ここでは、地元で栽培した小麦や有機野菜をファーム内でビールやパンに加工し、訪れた観光客に販売。
いわゆる農業の6次産業化(生産・加工・販売)を、全国に先き駆けておこなったことでも知られています

現在、ファームには年間50万人が訪れ、売上げは運営するレストランや通信販売を合わせると50億円にも!
なにより雇用面での影響が大きく、従業員はパート・アルバイトを含めるとグループ全体で1000人近くになるそうです。

ものすごく地域の活性化に貢献していますね。

田舎にある他のテーマパークが苦戦し、閉園も目立つなか、どうしてこれほど人気になったのでしょう?

ものを売るのではなく、自分たちの考えを売る

方針を打ち合わせている人達

ファームをつくるとき、どんな施設を建てるか悩み、こんな方針をたてました。

観光だけをテーマにすると失敗する。自分たちの考えや理念を伝えられる施設にしよう。

・・・なかなか真似できない発想ですね。

モクモクがお客様に提供したかったのは、「地元で採れた農畜産物を使って、他にはない良いものをつくる」という考え方そのものでした。

そして、それを実現するテーマパークをつくったのです。

そのため、驚くことに広いファーム内には自動販売機が一台もありません
「コカコーラも缶コーヒーもモクモクでは製造していないんだから、置く必要がない。」というのです。

代わりにエコボトルを100円で販売し、ショップのオリジナルドリンクが50円引きで飲めるようになっています。

ファームの考え方をここまで一貫させているからこそ、同じ考えに共感するお客様から支持されるのでしょうね。

「食育」をファーム事業の根っこにする

食育の風景

モクモクでは農業の6次産業化だけでなく、「食育」にも力を入れています。

例えば、モクモクのイチゴ狩り体験は、よくある「1時間〇〇円でイチゴ食べ放題」とは違います。

まず初めの30分は、スタッフがイチゴの育ち方について説明します
子供たちに虫眼鏡をわたし、「タネはどこにあるのかな?」「花びらは何枚かな?」「どこから赤く熟すのかな?」と問いかけ、自ら観察してもらうのです。

それから最後に、摘んだイチゴを食べてもらう。

こんな貴重な体験ができるなら、何度も遊びに来たくなりますね。

この他にも様々なイベントを行い、夏のキャンプや収穫体験に参加した子供のお母さんからは、

家の手伝いをしなかった子が、自発的に手伝いをするようになった。
今まで食べられなかった野菜を食べられるようになった。

といった声が寄せられるほど!
食育の大切さが実感できるエピソードですね。

このようにモクモクは自分たちの考えを明確に発信しているから、魅力的なテーマパークとして成功しているのです

一貫したコンセプトの設定と、情報発信の大切さが良く分かります。

まとめ

農業による町おこし・村おこしの成功例を紹介しました。

このような成功例を見ると、農業には町おこしの役割、可能性があるんだなと感じます
それと同時に、田舎にはまだまだ素晴らしい価値がある事も教えてくれます

農業によって田舎がもっと元気になる事が、地方の未来、更には日本の未来へとつながっていきます。

過疎化に嘆くだけでなく、未来のために、どんどん挑戦していきましょう!

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