農業でも作物を育てる前の土作りが大事なように、ホームページ作成でも、基礎・基本が大事です。
ホームページ制作会社との打合せでは、基本的な知識があれば、具体的な話ができ、自分の希望を伝えることができます。
運用の為のアドバイスなども、基礎が分かっていれば、より深く理解し、実行できます。
基本を理解しておく事は、ホームページの作成と運用、どちらの面でも重要なのです。
今回は、ホームページの仕組み・基本を知りたい農家さんに向けて
- ホームページの仕組み
- ホームページを作る為に必要なもの
- ホームページの作成から公開までの流れ
といった順番で説明していきます。
このような知識は、制作会社との打合せの際に、間違いなく役に立ちます。
パソコンやインターネットが苦手な農家さんでも分かるよう、できる限り簡単にホームページの仕組みや基礎知識を説明します。この機会にホームページの基本を、しっかり理解しましょう。
今回の記事は、初心者さんに向けた、ホームページの基礎的な説明がメインです。インターネットやホームページに詳しい人は読み飛ばしてくれてOKです。
1.ホームページの基礎知識
1-1.ホームページの仕組み
あなたが今見ているこのホームページ、いったいどうやって見ているのでしょう?
これは、インターネット上にあるサーバーから、あなたのパソコンにホームページのデータを送ってもらい、表示しているのです。
意味が分かりませんね。大丈夫!
言葉で説明するから難しいのです。イラストで説明すれば簡単に分かります。
下のイラストを見て下さい。
ホームページの内容は、インターネット上のコンピュータに保管されています。この保管しているコンピュータをサーバーといいます。(Webサーバーと呼ぶこともあります。)
そして、あなたのパソコンは、そのサーバーからホームページの内容を取得し、画面に表示しているのです。
それだけです。
あなたが自分のホームページを作るには、このサーバー上にあなたのホームページの内容を保管すればいいんです。
もちろん他にも細かい事はありますが、結局やる事はこれだけです。
1-2.ホームページを作る為に必要なもの
では具体的にホームページを作る為に何が必要なのか?
以下にまとめています。
- ホームページの内容を保管するサーバー
- 内容を保管したサーバーの住所(ドメイン)
- ホームページのデータ
また難しそうな言葉が出てきました。安心して下さい。一つずつしっかりと説明しますから。
2.サーバーについて
これは上で説明しましたね。もう一度イラストを再掲します。
インターネット上で、ホームページの内容を保管しているコンピュータのことをサーバーといいます。
サーバーから、それぞれのパソコンにホームページの内容を送ります。
あなたのホームページの内容を、サーバーに保管しておかないと、ホームページを見ることはできません。
また、ホームページを見たい人がいつでも見れるように、サーバーは24時間365日稼動させておく必要があります。
一般的にサーバーは
- 自分で作る
- 既にあるサーバーをレンタルする
この、どちらかで準備します。
上に書いたように、サーバーは24時間稼動させておく必要があり、トラブルがないようにしっかり管理しないといけません。
その為、個人が自分で作るというのは、現実的ではありません。
サーバーをレンタル、管理してくれる、専門の業者がいますので、そちらにお願いするのが一般的です。
ホームページ制作会社との打合せで、サーバーはどうしますか?という話になる事があります。
これは、サーバーをあなたがレンタル等で準備するのか、それともホームページ制作会社側で準備するのか、という質問です。
コストを抑えたければ、自分で業者を見つけてレンタルした方が安いです。
ただ、レンタルサーバー業者への申し込みが必要ですし、色々と手間がかかります。
また、運用をホームページ制作会社と一緒になって行うのであれば、制作会社側でサーバーを準備した方が、スムーズに運用できます。
コストとの兼ね合いもありますから、条件によってどちらを選ぶかは変わります。制作会社さんとの打合せ時にそれぞれのメリットやデメリットを質問、理解した上で決定しましょう。
3.ドメインについて
3-1.ドメインとは
インターネット上にホームページは無数にあります。(2014年時点で世界で10億件以上のホームページがあります。すごい数ですね。。。)
この大量のホームページの中から、どうやってお目当てのページの内容を取得しているのでしょう?間違えて別のホームページの内容を取得しそうですよね。
そうならないように、ホームページには、一つ一つ住所が決められています。
パソコンでインターネットを見ている画面の、上に表示されている英語の文字列が、その住所です。
ヤフーなら「yahoo.co.jp」、農ログでは「noulog.com」という住所です。
この住所が決められているから、間違わずにお目当てのホームページの内容を取得できるのです。
この住所の事を「ドメイン」といいます。
ドメインはそれぞれのホームページごとに決められていて、一つとして同じものはありません。
ドメインは、取得を代行してくれるサービスがあるので、それを利用すれば簡単に準備できます。
他の人のドメインと被らない限り、自分で自由に設定できます。
自分の農園名のドメインを取得することもできますよ。
例えば、すいか農園という名前の農園名であれば、
suika-nouen.com
というドメインにすることもできます。
小さなことですが、このようなドメインはホームページを訪れた人に、しっかりこだわって運営している、という印象を与えることができます。
ドメインの維持、管理には、年間1000~3000円程度、費用がかかります。後述しますが、このコストは節約せず、自分のドメインを準備するようにしましょう。
3-2.共有ドメインと独自ドメイン
ドメインを複数で共有して、ドメインのコストを浮かす、共有ドメインというものがあります。
例を挙げると、「さくらレンタルサーバー」の共有ドメインサービスなどが有名で、
Aさんのドメイン・・・「〇〇〇.sakura.ne.jp」
Bさんのドメイン・・・「△△△.sakura.ne.jp」
というように、ドメインの後半が他の人と同じになります。
それとは逆に、ドメインを共有しない、自分専用のドメインを独自ドメインといいます。
例:Cさんのドメイン・・・・「◇◇◇◇.jp」
共有ドメインは無料のものもあり、値段は魅力的なのですが、あなたが自分のホームページで農作物をしっかりと売っていきたいなら、必ず共有ドメインではなく、独自ドメインを準備しましょう。
自分で取得してもいいですし、ホームページ作成業者にお願いしてもいいです。
3-3.独自ドメインをお勧めする理由
なぜ独自ドメインにするべきか、その理由を説明します。
理由1.googleの検索順位は、独自ドメインの方が有利
googleで「みかん 通販」などで検索した時に、独自ドメインを持っている方が、上の方に表示され易いです。
もちろんドメインだけで検索順位が変わるわけではなく、他にも様々な要素があります。
しかし、ネットショップで収益を上げたい時に、googleの検索順位は非常に重要ですから、少しでも有利になる事はやっておくべきです。
理由2.独自ドメインの方が信用力が高い
インターネットに詳しい人は、ホームページのドメインをチェックします。この時、独自ドメインの方が信用されます。
特にネットショップで買い物をする際などは、そのホームページの信用は重要ですから、独自ドメインを持っておくべきです。
なぜ独自ドメインのほうが信用されるのでしょうか?これは人間に例えると分かりやすいです。先ほどドメインはホームページの住所だと説明しましたよね。
- 独自ドメイン→自社ビルで営業している会社
- 共有ドメイン→アパートの一室で営業している会社
このようなイメージです。しっかりと自分だけのドメインを持っている会社の方が信用されるのは当然といえます。
理由3.共有ドメインはサーバーの変更に対応できない
少し難しい話ですが、ホームページ公開後にサーバーを変更したい場合がたまにあります。
「安いサーバー業者を見つけたから、切り替えたい」「ホームページに人気が出てきたから、性能のいいサーバーに変更したい」などです。
このようなサーバーの変更に、共有ドメインでは対応できず、変更時に新しいドメインに切り替える必要が出てしまうのです。
ドメインを変更するという事は、住所が変わってしまうということです。
「お気に入り」に登録してホームページを訪れていたお客様はホームページに来れなくなってしまいます。
以上のような理由がある為、ホームページを作る際は、独自ドメインを使用することを強くお勧めします。
4.ホームページのデータについて
サーバーとドメインを準備したら、後は準備したサーバーに、あなたのホームページの内容を保管すれば公開完了です。
(ホームページ作成を制作会社にお願いした場合は、制作会社が行ってくれます。)
この、サーバーに保管する内容はホームページ用のデータ形式で作成、保管する必要があります。
データの書き方は所謂「プログラミング言語」に従って書くのですが、自分でゼロから作るのでなければ、理解する必要はありません。
「書き方のルールがあるんだな」程度で十分です。
あなたが掲載したい写真や文章を、ホームページ用のデータ形式で作成する必要がある、という事を知っておいて下さい。
興味がある方に向けて、少し細かいことを説明すると、データはHTMLという言語に従って書きます。それにプラスしてCSSという言語も用います。これらの書き方について、詳しく知りたい人は、参考になるサイトとして1時間で作るホームページをお勧めします。興味があれば見てみて下さい。
※繰り返しますが、自分でゼロから作るのでなければ、ここまで理解しなくても、十分ホームページを持って、運用できます。
5.ホームページ作成から公開の流れ
サーバー・ドメイン・ホームページのデータ これら3つが準備できれば、ホームページを公開することが出来ます。
ホームページ作成~公開までの流れをまとめると、以下のようになります。
- ホームページの内容を保管するサーバーを準備する
- ホームページの住所であるドメインを取得する
- ホームページの内容を専用のデータ形式で作成する
- 準備したサーバーにホームページの内容を入れる(「アップロードする」といいます)
これで完了です。あなたのホームページを世界中の人が見れる状態になります。
世界中の人にあなたの作った野菜や果物をアピールしましょう。
6.まとめ
ホームページの仕組みと、基本的な内容が分かったでしょうか?
もし、よく分からなかった内容や、もう少し詳しく知りたい内容がありましたら、問い合わせフォームから、気軽に質問してください。
このような基本的なことを理解しておけば、ホームページの作成、運用、どちらの際も間違いなく役に立ちます。
しっかり理解し、ホームページを最大限利用して、野菜や果物の情報を発信していきましょう。