ネット販売で野菜や果物が売れたら、ダンボールに商品だけを詰めて発送していませんか?
もしそうであれば、非常にもったいないです。
お客様に商品を届ける時は、貴重なコミュニケーションのチャンスです。
ここで様々な工夫を凝らして、お客様との関係を深めることが、今後のリピート購入につながります。
今回は、商品に同梱することで、リピート購入がぐっと増える「お礼状」について紹介します。
お礼状の目的から作り方まで説明するので、今回の記事を読めば、お礼状を自分で作成できるようになります。
ぜひ実践して、リピート購入につなげて下さい。
1.お礼状とは
車やトラクターを買った時に、このようなお礼状をもらった事はありませんか?
物を買った時にお礼状をもらえると、このお店で買って良かったなと思いますよね。
これは、ネット販売で野菜や果物を買ったお客様も同じです。
効果的なお礼状を送ると、リピート購入してくれるお客様が増えます。
作り方を勉強し、効果的なお礼状を送るようにしましょう。
2.お礼状を送るメリット
お礼状を送るメリットは、大きく分けて二つあります。
2-1.お店のイメージアップになる
届いた商品にお礼状が添えられていたら、お客様は「丁寧できちんとした、いいお店だな」と感じます。
お客様がリピート購入する条件の一つは、お店の対応がきちんとしている事です。
売っている野菜・果物がいくらおいしくても、お店の対応がいいかげんでは、リピート購入してくれません。
お客様にお礼状を送ることで、お店の印象を良くしましょう。
2-2.お礼状は、お客様へのあいさつ
人は、一度だけ会話した相手より、何度も会話したことのある相手の方が信頼できるそうです。
農家さんの家にも、農協や販社の人があいさつをしに訪ねてくると思いますが、頻繁に顔を会わせている方が、安心してその人から物を買えるのではないでしょうか。
ネット販売でもそれと同じように、お客様とたくさん接することで、関係が深まり、信頼感を持ってもらえます。
ネット販売では、購入してくれた商品にお礼状を同梱する事で、あいさつができ、信頼関係を作っていくことができます。
お客様に感謝の言葉を伝えて、より信頼関係を深めましょう。
3.どんなお礼状を書けばいいのか
ここからは、効果的なお礼状の作り方を紹介します。
お客様に好感を持ってもらえるお礼状は、どう書けばいいのでしょうか?
まずは、あまり良くない例から説明します。下のサンプルを見てください。
一見、丁寧な言葉使いで問題ないように思えます。
しかし、どこか事務的で殺伐と感じられませんか?
実は、このサンプルはインターネット上にあった例文をそのまま書いたものです。
お客様が読んだとき、「丁寧なお店だな」と感じるとは思いますが、それ以上の気持ちは伝わりません。
せっかくお礼状を送るのですから、気持ちも伝わって、関係が深まるような内容にしましょう。
今度は、おすすめの例を紹介します。
先ほどのサンプルより、気持ちが伝わってくるのではないでしょうか。
改善したのは以下の点です。
- 生産者である自分の想いをしっかり書く。
- お客様に喜んでもらいたい気持ちを素直に伝える。
- フォントを柔らかい字体に変更。
- 事務的な連絡先情報は削除。(ホームページ等で連絡先は分かる。)
- 農園の様子や生産者の映った写真を載せる。
お礼状を書く時、特に大切なのは、不慣れでもいいから自分の言葉で書くという事です。
誰かが書いたお手本をそのままコピーしたのでは、初めからそこに自分の気持ちが無いので、お客様に何も伝わりようがありません。
書き方のルールや文法を気にするより、自分の思いをしっかり書くように心掛けましょう。
書くのが苦手な人は
自分の気持ちを書けと言われても、ペンを持つと固まってしまう、という人もいるでしょう。
そんな時、うまく書き始めるコツは、相手が目の前にいると想像して書いてみることです。
もし、お客様が目の前で直接手渡しで商品を買ってくれたとしたら、あなたは何とお礼を言いますか?
そのとき話す言葉を、そのまま書くようにすればいいのです。試してみてください。
4.お礼状の作り方
ここからは、お礼状の作り方について説明します。
4-1.文章をワードで作成
お礼状の作り方で、最も良いのは手書きです。
しかし、商品を送るたびに手書きで書くのは、現実的に無理があります。
なのでワード等のソフトで文章を書き、それを印刷して、お礼状を作りましょう。
ポイントとして、手書きに比べ、印刷した文字は堅苦しくなってしまうので、少しでもやわらかい雰囲気になるよう、フォントを変えるなどの工夫をしてください。
一部だけでも手書きにしよう
お客様や自分の名前のところを、手書きで書くという方法もあります。
一部でも手書きにすることで、読んでもらった時の印象は良くなります。
書く手間もあまりかかりません。
必須ではありませんが、余裕があれば、お客様や自分の名前のところだけでも、手書きで書くことをおすすめします。
ただし、相手の名前を間違えると、大変失礼になってしまうので、あえてお客様の名前は記入しないのも手です。
4-2.印刷する紙を選ぶ
お礼状は印刷する紙によっても、印象がまったく異なります。
文房具屋に行けば、A4サイズのお祝い用の高級紙や和紙が売ってあるので、それを使いましょう。
ペラペラのコピー用紙に印刷するよりも、ずっと好印象です。(高級紙、印刷和紙)
また、淡い色味の入った紙に印刷すると、白地よりもやわらかい雰囲気になるので、いろいろ試してみてはどうでしょうか。
4-3.商品に同梱するときの注意
野菜や果物といっしょに入れたお礼状が、土などで汚れてしまっては台無しです。
そうならないように、同梱する時は、お礼状を透明のフィルムに入れてください。
透明のフィルムなら、中身がお礼状だとすぐ分かるし、水にも強いです。
ホームセンター等でちょうどいいものが市販されています。(OPパック、透明パック)
5.リピートしてくれたお客様に送る場合
初めて購入してくれたお客様と、リピート購入してくれたお客様とでは、お礼状の内容を変えましょう。
二回目に買った商品に、最初と同じお礼状が入っていたら、「このお礼状は形だけなんだ」と思われてしまいます。
「再度のご購入ありがとうございます。・・・」というような文章が入っているだけでも、特別扱いされている感じがして、良い印象を持ってくれます。
皆さんも、買い物したときに特別扱いしてもらえると嬉しいですよね。
リピート用のお礼状を用意しておき、梱包の時に入れ分けるようにしましょう。
そうすれば、リピート購入の数が更に伸びるはずです。
顧客情報をきちっと管理するのは大変ですが、お客様一人一人を大切にするためにも、ここは頑張りましょう。
6.まとめ
今回は、野菜や果物に同梱するお礼状について紹介してきました。
もう一度おさらいすると、
お礼状を送るメリットは、
- お店のイメージが良くなる
- 直接会うあいさつの代わりとして、お客様との関係を深められる
という事です。
そして、お礼状を書くときは、しっかりと気持ちを込めて書くことが大切です。
野菜づくりに真剣に取り組んでいる農家さんだからこそ、その姿勢をありのままに伝えれば、お客様の心に届くお礼状が書けると思います。
リピート購入を増やすためにも、是非お礼状を有効活用してください。